境界線

 

気持ちを知らないわけじゃなかった。だけど僕ら笑ってそれを無視したね。
それぞれ違う誰かをみつけてそれぞれ未来に歩いてく。
「少し寂しいな」珍しく境界線を踏みつける君。
「今までと変わらないよ」これは呪いだ。
こうして僕はまんまと君をこの頁に閉じ込め、他の誰かと頁をめくる。

「結婚するの」事も無げに君は言う。
まるで、あの日僕が君を閉じ込めた頁を朗読するみたいに。
「少し寂しいな」
けれど境界線を踏みつけるのは今度は僕の役 目で。
「今までと変わらないよ」
あの日の呪いを僕が受ける。
こうして君はまんまと僕をこの頁に閉じ込め、他の誰かと頁をめくる。