聖火台

彼は不安だった。
ギリシャからはるばるやってくるという花嫁。
そんな言葉も通じないようなひと、うまくいくだろうか。
ああ来た。
はじめましてはロシア語だった。僕を理解したくて巡ってきたというロシア全土の話をしてくれた。
うん、このひとなら。

聖火台に今、火がついたようです!

彼女は不安だった。ギリシャからはるばるやってきた花嫁を装わなければならなかった。
ホントは私どこの馬の骨ともしれぬライターの火。
緊張して思わずロシ ア語でご挨拶。
思いのほか優しい彼に思わず全てを打ち明けてしまいたくなるのを我慢して私は嘗て主人と旅したロシアの話をする。