道具屋のきもち

道具屋は困っていた。
はじめはいい商売だと思っていたが最近は買い取りばかり。
強くなった勇者一行は薬草なんか買いやしない。
生き残る方法はもうこれしかなかった。
最近、強い魔物が現れるようになった。
今まで見たことのない機械型で、体の模様はどこか道具屋のマークと似ている。

道具屋は困っていた。
強い魔物をけしかけたはいいが、勇者一行が薬草を買い求める気配はまるでない。
きっと何かが足りないのだ。ふと思いつき開発した魔物を改良する。
最近、道具屋印の魔物に亜種が現れた。
強さが増し断末魔の叫びをあげる。「薬草のお求めは道具屋へ」と聞こえる。

道具屋は困っていた。
魔物を改良したはいいが、勇者一行が薬草を買い求める気配はまるでない。
追い詰められ道具屋は旅立つ。
賞味期限ギリギリの薬草を抱え魔物の群れの中心へと突っ込む。
「だから使えもしない薬草を魔物は持っているんだ」
「そうよそしてまた別の道具屋が買い取るの」