ねことこたつと

あの子はきっと渡り猫にゃ。ミケは密かに思っていた。
季節になると現われて春になったら消えている。
すんなりした四つ足に大きく温かな身体。可愛い花柄模 様にも憧れていた。
今日もミケはあの子に寄り添い世界を旅する夢を見る。
花柄模様になってあの子と駆ける。
蜜柑が転がる。

シロが悲しい時、いつも慰めてくれたのはあの子だった。
ミケは渡り猫だと言っていたけれど、シロは羊の一種ではないかと疑っている。
シロの家で、あの子は 一年中同じ場所にいて夏になると毛が短くなるからだ。
眠れぬ夜に羊を数えると水玉のあの子が柵を跳ぶ。長い紅白の尻尾が絡まる。